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更新日 2015-08-06 | 作成日 2007-09-15

Stories of The Rain

夢見るころを過ぎても

第二十二章 同じ日になっちまった!

written by Akio Hosokai

bind_19.jpg「昨夜、体調変化はなかった!」と言って、泊り込みの妹が帰って行った。入れ替わりに来た甥が、しばらくして、「心拍数が高すぎる!」と叫んだ。さっき使ったばかりだから、もう薬は使えない。その心拍数が、一挙にフラットになった。無表情なその顔とモニターを見比べて耳元で大声をあげても、もう、ベッドサイドのモニターに、反応はなかった。
細貝の母は、こうして、この世を去った。平成22年12月11日の正午だった。

平成22年12月11日。この日は、The Rainの「還暦ライヴ」が開催される予定だった。

「俺がいなくても、何とかやってくれよ!」細貝の悲痛な願いに対して、「ばか言うな!」「来てくれそうな人に、細貝の代わりに、俺が電話しまくるから、心配するな!」バンドの仲間はライヴ中止を決めた。母が危篤になった12月9日のことだった。このバンド仲間の言動には、感謝の涙が止まらなかった。持つべきものは、良い友だな…。

The Rain Liveに来られる予定だった方々には、心からお詫び申し上げます。これに懲りずに、また、来て下さい。また、やりますから。

このホームページを書いている日は、母の死から一ヵ月後。まだ母の死の悲しさから抜け出せない。しかし、夜、酒を飲んで一人でバンドの練習をすると、けっこう入り込める。
そういう自分がいる。ロックはいい。ウィスキーは水割りだけど、音楽はロックがいい。
運が悪くて今年の前半は細貝の仕事が忙しく、ライヴ開催は5月末になってしまう。練習再開は、2月から。1年遅れの還暦ライヴだけど許して下さい。The Rainという筋金入りのロック爺の姿をお見せできれば…と考えております。一つだけ…。前章でお知らせしたハードロックは、古き良きGrand Funk Railroadの古き良きHeartbreakerです。圧倒的なパワーと比類なき芋っぽさが出せれば最高だけどな…。まっ、がんばります。