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更新日 2015-08-06 | 作成日 2007-09-15

Stories of The Rain

夢見るころを過ぎても

第二十章 老い楽ライヴ

written by Akio Hosokai

bind_free043.jpg朝のニュース。広島かどこかで野犬の胴に針金が巻かれて、そのまま成長したものだから、体に針金が食い込んで…。このごろ、動物虐待が増えているそうだ。俺、こういうのに、めっぽう弱くなった。何と酷いことを…。痛かっただろう。涙が止まらん。俺も歳だぜ。
そう、The Rainは塚田を除いた全員が、本年2010年に還暦を迎える。十年一昔と言うが、するてぇと、六昔前に生まれたわけだ。大昔だな。まっ、めでたいと言えば、めでたい。

さて、前章で、「還暦を機に新しい音作りにチャレンジ!」と書いた。そう考えた発端は、自分の好きなテンポや音色から一歩も外に出られず、それを「バンドカラー」と言って、同一パターンに入り込んでしまう傾向があったことだった。どれを聴いても同じ後味…。
アマチュアだから当然か…。いやいや、そうじゃないだろう。それに気がついてしまったのだから、改善を試みるべきだな。どういう手段でやるのかは試行錯誤だが、少なくともリードギターの屋代は偉いぜ。2月の練習には、愛用のレスポールではなく、フェンダーを持ってきた。どこまでできるか分からんが、爺どもが、そういう挑戦をしていることは、知っといてね!

それでだな…、ちょっと戯言を書かせてもらうぜ。2月の練習後の飲み会での話。
「そんなこと言ったって、仕事どうするんだよ?そんなに休めないぜ!」「だからぁ、複数のバンドでやったっていいじゃん。とにかく、やる!という前提で考えなければ、一歩も進まんで!」「海に向かって、浜でやれば、音も大きくできるな…」「そうよ!そうよ!」

何の話か見当はつきましたか?…そうです、そうなんです。また、真夏のビーチライヴをやろうという話。一週間ぶっ通しでさ。それも、あの勝浦の鵜原海岸で…。あれから40年。綾小路の漫談ではないけど、ホント、あれから30年プラス10年。もう、水着では人前に出られない体型になっているけど。でも、やる。この歳だから「酒とロックと女の日々!」とは行かないかも知れない。でも、やる。お~、やってやろうじゃねえか!

と、意気込んでおりますが、「やる!」としたら、それはそれは大変なお話です。「やる!」という前提に立って前向きな精神構造で考えても、「た~いへん」。ただ、「やる!」という意味は、「自分達の思い出の再現」というノスタルジックなものだけではありません。常にチャレンジを続けて行きたいという部分、いつもライヴに来てくださる皆様方との言わばレインコミュニティーを構成したいという部分、等々、いろいろ、あります。東京からは送迎バスを準備しよう、不特定多数の浜辺に音を出すのだから参加費は寄付形式、とか、いろいろ考えることはあります。すぐ実現できる可能性はありませんが、必ず実現させる所存でおりますので、皆様のご協力、切にお願い申し上げます。